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軍事郵便

軍事郵便

軍事郵便

旧満州から父が送った郵便はがきが、3通保存されていました。

オモテ面には2名の検閲官の印が押されており、このことから国・軍にとって都合の悪いことは一切書く事はできなかったのです。

また、文字は代筆と思われ意識的か無意識的かは分かりませんが、ここにも検閲的な力が作用していると推測できます。

内容はほとんど義母・親族に関わることですが、一箇所に墨で消された部分があります。解読はできませんが、文脈からいって「感傷的な文章」であろうと思われます。

こうしたことから、正直な戦場での出来事や気持ちは全く書く事は出来なかったことでしょう。

父が死の直前に語った「友達が戦場で死んでいった」悔しさ・悲しさなどは決して書くことができなかったのです。

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(以下、葉書文面)
拝啓、お母さん、お元気ですか正勝坊も数馬の大切な弟、弟もお母さんも元気でしょうね。

数馬も元気ですよ。何時もお母さんの手紙を持っております。

今も目の前にお母さん・弟の面影が浮かびます。

満洲も非常に寒くなりました。内地も寒くなりますから御身体を大切に。

いつも一日の日が暮れて、ねる前にはるかに家を思い出し、皆さんのご健康をお祈りしねます。その時(6文字程墨で消されている)又、朝は戦友と仲良く一日の軍勢に軍勢を果し暮らしては○ます。

お母さんなどの写真を送ってください。お便りを待っております。お母さん・弟の達者なる様、お祈りします。かしこ

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